年末商戦期間、消費者の27%が「オンラインで閲覧した後、実店舗で購入」。51%がAIを活用予定

Shopify Japanが発表した2025年のホリデーシーズンに関する消費者動向調査によると、購買行動はオンラインとオフラインのチャネルを横断する傾向が高まっている。消費者の30%が「オンラインと実店舗での購買を均等に行う予定」と回答。また、27%が「オンラインで閲覧した後、実店舗で購入する」と答えている。
調査対象は国内2000人以上の消費者および500社の中小企業で、調査時期は2025年8月。
平均支出額は2024年から2000円以上増加
日本国内において、ブラックフライデー・サイバーマンデー(BFCM)期間中の平均支出予定額(予定)は、2024年比16%増の1万5387円。支出額は2024年から2000円以上増加する見込み。
2024年のBFCM期間中には、ECプラットフォーム「Shopify」の日本国内における流通額は前年比54%増で、平均購入金額は1万2349円だったという。
Shopify Japanは「BFCMが日本の小売カレンダーにおいて年々存在感を強めていることを示している」としている。

2025年は購買意欲の高まりが早まる傾向
調査によると、消費者の16%が「2024年よりも早くホリデーショッピングを始める」予定と回答、9%はすでに9月末までに買い物を始めているという。Shopify Japanは「2025年は消費者の購買意欲の高まりがより早まる傾向も見られる」と分析している。
一方で、10月以前にプロモーションを実施予定の企業は9%にとどまっている。
2025年のBCCM・年末商戦で買い物を予定している18~34歳では、42%が5万円以上の支出を予定。若年層や高額支出層は購買意欲が高まる傾向が特に見られるとし、18〜34歳の33%がホリデーシーズンを「楽しみにしている」と答えた。5万円以上の支出を予定している層ではその割合は42%に達したという。

購買行動はオンラインとオフラインを横断
調査によると、30%の消費者が「オンラインと実店舗での購買を均等に行う予定」と回答。31%が「小物はオンラインで、大きな買い物は実店舗で購入する」と答えており、高額商品は実店舗で、低価格帯商品にはオンラインで購入する傾向が顕著に見られたという。
このほか、27%の消費者が「オンラインで閲覧した後、実店舗で購入する」と回答している。
ロイヤルティ向上の鍵は送料と返品サービス
39%が「送料無料や返品無料があればブランドへのロイヤルティが高まる」と回答。一方で、実際にこのようなサービスを利用した割合は5%だった。
Shopify Japanは「消費者にとって価値と利便性は引き続き最優先事項。ロイヤルティプログラムや限定オファー、迅速な配送は、依然として購買意思決定における重要な要素」と考察している。
51%が「AIを活用する」
2025年のホリデーシーズンにおいて、消費者の51%がAIを活用する予定と回答。主な目的は、「商品発見」や「お買い得情報の取得」だった。

一方で、企業によるAI活用に懸念があると回答した割合は57%。「人から購入することが重要」と答えた割合は67%だった。
企業側ではAIへの投資が進んでいる。81%の日本企業が、パーソナライズドレコメンデーションやショッピングアシスタント、業務支援などのAIツールを「今シーズン投資済み」または「今シーズン投資を予定している」と回答した。
調査概要
- 調査時期:2025年8月
- 調査対象:日本の2000人以上の消費者および500社の中小企業
- 調査対象のホリデー期間:ブラックフライデー・サイバーマンデー(BFCM)、クリスマス、年末年始などを含む
- 調査主体:Sapio Research
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