坂本 悟史[執筆] 7:00

本連載では、これまでに4回にわたって「EC販売の構造」をお伝えしてきました。

現代のお客さんは、買う商品を常に「比較」しているので(第1回)、販売を増やすには「集客・接客・追客」それぞれで、お客さんから選ばれる必要があります(第2回)。

そして、お客さんから選ばれるためには「自社の商品が"なぜ選ばれているのか(ダレナゼ)"を理解して、"棲み分け"と"キャラ立ち"を意識すること」(第3回)。加えて「売り上げを因数分解して"数字"で状況を把握すること」(第4回)の2つが大切であることを紹介しました。

今後、このEC販売の構造をもとに「集客・接客・追客」の各施策を掘り下げていきますが、とはいえ「すぐに対策を実施して売り上げをアップさせたい!」という人もいるかと思います。

そこで今回は、予習もかねて「集客・接客・追客」について、具体的に学べるコマースデザインのおすすめ記事を紹介します。書籍でお伝えしきれなかったコツや考え方、実例にも触れており、しかもすぐに実践できる内容ばかりです。ぜひ各記事ご覧いただき、少しずつ取り入れてみてください。

【EC販売の構造】後発店舗の運営戦略。「自己客観視」を身につけよう

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【後発店舗の運営戦略#1】「自己客観視」を身につけよう

予習と言いつつ、まずはおさらいから。「自己客観視を身につけよう」という記事を紹介します。

冒頭でもお伝えしたように、現代のECはお客さんから常に比較されています。なので、自社の立ち位置を理解し、他社と棲み分けていかねばなりません。これは、言い換えれば「自己客観視(自分のお店を客観的に見られるか)」が大切ということです。

具体的には、以下のようなポイントの理解ですね。

  • 有名なお店や商品があるなかで、なぜうちの商品が選ばれたんだろう?
  • どんなお客さんが、何のためにうちの商品を買ってくれたんだろう?
  • 自分たちが思う「強み」と、お客さんが感じる「魅力」は同じだろうか?

ECも成熟期を迎え、後発店が先行する大手と真正面で戦うのは厳しくなってきています。しかし「懐が広い」のがECでもあります。自社の商品やサービスやお客さんのことを理解して、ニッチな需要に応えたり、独自の価値を提供したりすることができれば、ECを事業として成立させられる余地があるはずです。

以下の記事では、具体的にどのようにすれば「自己客観視」を身につけられるのかを解説しています。ぜひ、この記事で習得しておきましょう。

【集客】SEOの第一歩! 「2種類の検索」を意識しよう

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【ネットショップ用SEOの基本#1】SEO初心者は、まずは「2種類の検索」を意識しよう

ここから予習です。最初に「集客」の話として「SEO(検索エンジン最適化)」の基本的な考え方を紹介します。

「検索」には、実は大きく2つの種類があるってご存じですか。「買い物検索」と「情報検索」です。

  • 買い物検索とは「毛ガニ 通販」など、「◯◯を買いたい」という意図で検索すること
  • 情報検索とは「毛ガニ 食べ方」など、意味や情報を知るために行う、調べ物検索のこと

この2つでは、お客さんの目的や購入意欲が異なるため、SEOのアプローチも変わってきます。

ただ、いきなりこんなことを言われても、ちょっとややこしいですよね。そこで、この記事です。この2種類の検索を区別する重要性、そしてそれぞれの検索ニーズにどう対応するべきかの基本的な考え方を解説しています。

今後の集客施策の解説をより深く理解するためにも、ぜひご一読をおすすめします。

【接客】商品ページ、4つの見直しポイント

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【コツコツ改善】ここを直そう!商品ページ、4つの見直しポイント

「集客」の次にくるのが「接客」です。

ECの接客で、もっとも重要な場が「商品ページ」であることは、第2回でも触れました。しかし、一口に商品ページと言っても、やるべきことは膨大です。「まずどこから手をつければいいのかわからない」という人もいるかと思います。

そこでこの記事では、具体的な「商品ページの見直しポイント」を、特に重要な以下4つに絞って紹介します。

  1. アピールの「順番」を変える
  2. ライバルに負けない商品アピールを追加する
  3. 「放置している商品ページ」を磨く
  4. 商品説明で「対話」する

「なかなか商品の魅力が伝わらない」「ページのどこを改善すればいいかわからない」と悩んでいる人は、参考にしてみてください。

【接客】スキマ時間で取り組める! カテゴリ・回遊性の改善

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【コツコツ改善】スキマ時間で取り組める!「カテゴリ・回遊性」は、ここを直そう。

「接客」は商品ページだけではありませんよね。

お客さんが目的の商品にたどり着けるようにカテゴリをわかりやすく整理したり、他の商品も見てもらえるようリンクを張り巡らせて回遊性を改善したりすることも欠かせません。

ここができていないがために、お客さんから「どこに何があるかわからない」「商品が探しにくい」と思われてしまっているお店は本当に多いです。

この記事で紹介している以下の点に沿って、カテゴリや回遊性をチェックしておきましょう。

  1. わかりにくいカテゴリ名を見直そう
  2. 親切なカテゴリ分類にしよう
  3. お客さんの商品選びを手伝おう
  4. ライバルを意識しすぎて「暴走」していないか振り返ろう

いずれもスキマ時間で学習・実践ができるものばかりです。以下からどうぞ。

【追客】また来てもらうために! リピート促進の考え方

売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。 【コツコツ改善】ご新規さんにまた来てもらいたい!「リピート促進」の考え方(前編)

最後は「追客」です。一度購入してくれたお客さんに、いかにしてリピーターになってもらうか。これもEC運営において非常に重要なテーマですよね。

ECでは新規顧客の獲得が優先的に語られますが、これは「お店のことを知らない人をお客さんにする」わけですから、相応のコストと労力がかかります。

一方で、過去に購入して満足してくれたお客さんは、すでに一度はお店のことを信頼してお金を払ってくれているわけです。つまり、少ないコストでリピート購入してくれる可能性が高い。逃してしまうのはもったいないですよね。

しかし何度も伝えているように、お客さんはいろいろなお店と「比較」をしているので、すぐに他のお店に流れていきます。黙っていればリピーターになってもらえるわけではありません。では、どうすればいいのか。

ということで、リピート促進に役立つ考え方をまとめた記事をご用意しています。お客さんとのつながりを育むヒントが詰まっていますので、ぜひご一読ください。

おわりに

今回は、コマースデザインのブログから本連載の内容に関連するおすすめ記事を5本紹介しました。連載の内容をより具体的な施策レベルで理解する一助となればうれしく思います。

次回からは、いよいよ「販売」の具体的な施策に入っていきます。まずは「集客」から説明していきますので、引き続きよろしくお願いします。

次回は集客施策の分類に理解し、優先順位立てを行う、集客プランの作り方を解説していきます。

  • 5/XX公開
売れる! EC事業の経営・運営 ネットショップ担当者、チームのための成功法則。

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