中林慎太郎[執筆] 8:00

「ライブコマースか~、うちは関係ないね」と遠くからトレンドを眺めている皆さん、こんにちは。「やる・やらない」は別として、トレンドを知ることは重要です。日本でのライブコマースは新しい波ではなく、「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」「au pay コマース」「メルカリ」などは、撤退もしくは縮小をしているのが現状です。最近はSNSでインフルエンサーによるライブコマースが注目を集めているなか、大本命「TikTok shop」が遂にリリースされるそうです。いつも言っていることですが、何かをするのにコストは必須、「タダ(無料)」はありません。体力があれば「流行ってきたからやる」のも良いですが、商材も顧客も店舗によって違いますので、やり始めるのであればしっかりと戦略を立てて継続することが大切です。情報からたくさんのことを学んで、取捨選択をしていきましょう!

「TikTok shop」を始めるか判断するために重要なことは?

【新機能】TikTok Shopの日本上陸で、ECが激変する!? | Eコマースch【futureshop】
https://www.youtube.com/watch?v=3AHJh7o-MA8

安原氏:結構東南アジアの方では、売れているというのは聞きますね。ただ東南アジア以外に――イギリスはそんなに売れていないみたいな話も聞いたりするので。簡単に売れるかというとそうでもないというのはあるなという感じですね。

(中略)

東南アジアって「TikTok Shop」だけに限らず、SNSを中心とした購買行動、いわゆるソーシャルコマースがすごく普及しているという事情があります。東南アジアってモバイルの普及率とSNSの利用率が非常に高い。

このあたりは結構重要なポイントかなと。「流行っているから」という理由で行うのではなく、まずは「自社の商品に合っているかどうか」をしっかり知って見ていく必要があると思います。また、安原氏の所感のように、「データを見た時の売れている理由・売れていない理由」などもしっかり確認をすることも、実施する際には非常に重要ですね。

それから、「ライブコマースはそもそもアジア圏で強い」と以前から言われていました。ライブ中にダンピングをするなどアクティブなやりとりが行われることでも有名ですが、これも和製スタイルが今後どう確立されていくのか気になります。

現状、国内では「一度失敗している」と言っていい施策ですが、SNSというプラットフォームを使うので環境と視聴者の動きも若干違うため、そこに期待は持てるのかなと思っています。

在庫データのマスターって、結構受注管理システム側で持っているケースが多かったりするんですよね。

(中略)

在庫データの連携なんかは、例えばfutureshopのようなECプラットフォームとした方がいいのか、OMSといわれるシステムと連携した方がいいのか。受注データ自体も受注管理システムの方で一元管理した方がいいのかっていうのが今少し不透明、わからない状態だったりするので。そこはですね、各社の連携情報っていうのがリリースされた後は発表されると思うので、自社のECの運用の方法に合わせて連携する先を変えることも必要かなと思います。

常にECにはつきもののバックヤード問題。日本のEC業界にとって非常に頭の痛い問題で、小規模なお店であれば問題ないと思いますが、OMSが絡んでいる会社は足踏みをする可能性があります。まぁ、主力商品だけ手動で対応したり、ライブコマースで紹介する商品の在庫だけ入れたりするなどで在庫問題は何とかなりそうですが、受注データの持ち方も含めてシステム会社へのヒアリングは必須となるでしょう。やる・やらないは置いておいて、自分達が使用しているシステムが対応するか・しないかを含めて、しっかり事前準備を整えておくことが重要ですね。

TikTok Shopとは?6月開始の新EC機能を徹底解説【始め方・手数料・活用方法】 | 創業手帳
https://sogyotecho.jp/tiktok-shop/

TikTokの利用率は10代で70.0%、20代で52.1%でした。TikTok Shopを通じて、TikTokの主要ユーザー層である10代~20代の若い消費者に対して、効果的にリーチできます。

(中略)

また、TikTok Shopは事業主にとって魅力的なプラットフォームであるため、競争が激しくなる可能性が考えられます。商品やコンテンツが埋もれやすく、場合によっては価格競争に巻き込まれるかもしれません。

なお、TikTokの主要ユーザーは若年層に偏っているため、中高年層をターゲットとした商品やサービスの販売には不向きです。

この記事でも、アジア圏における「TikTok」の利用は低年齢層が大半であることに注目しています。若年層に強い反面、さまざまなサービスで中高年層には不向きな可能性があります。ここは今後の「TikTok」の動向によるかもしれませんが。ただ、ライブコマースを配信しながらSNS上で動画コンテンツとして活用するという使いまわしなども可能だと思うので、色々と駆使してやってみるのもいいのかもしれません。出店の流れや登録方法などは動画内やネット上に記事があるので、色々調べてみてください。

futureshopの安原氏が話していたように、購買行動や人口ピラミッドの分布など、アジアと日本とでは色々と条件が違うかもれません。まだ開始されていないサービスですし、今からどんどん情報が出てくるとは思います。「TikTok」で有名になったお鮨屋さん(シェフヒロさんなど)もいますが、国内のみならずこれが越境ECにまで発展していくと、また色々変わるかもしれません。YouTubeなども動画の翻訳の精度が結構高いですし、「ChatGPT」の翻訳も優秀ですもんね。皆さんはどう思いますか?!

タイムリーに、6月12日(木)に開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2025 in大阪」でTikToki Shop Japanさんが直接「TikTok」のお話をするということで、未来のコマースを覗きに、関西の皆さまは是非聞きに行ってもいいかもしれませんね!
ネットショップ担当者フォーラム 2025 in大阪」:https://netshop.impress.co.jp/event/202506osaka

要チェック記事

若年層の生成AI利用者の約3割が、生成AIで「商品・サービス・企業」を検索・比較 ー 「AIで選ぶ」新しい検索行動が拡大【全国1008名対象/株式会社メディアリーチ調査】 | メディアリーチ
https://mediareach.co.jp/blog/ai-brand-comparison-2025

検索がGoogleからAIに移行してきているのは明白ですね。今や「ChatGPT」は誰もが使っているツール。そろそろECでも考える必要が出てきていますね。

Amazon、米国に続き英国でも超低価格帯ストア「Haul」を開始 | eコマースコンバージョンラボ
https://ecclab.empowershop.co.jp/archives/102926

Amazonのプチプラ専門サイト。日本にもその内やってくる可能性があるものの、既に「Temu」などのサイトが日本でも認知されてきていますが……。

「2024年問題」は未解決!このままでは日本の物流が破綻する!専門家3人が語る問題の“本丸”と根本解決のカギ | Wedge ONLINE
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/37666

そもそも「そんなに簡単に解決するなら……」ですよね。シンプルにメディアから見た時の賞味期限がきてしまっただけで。まだまだ不安定な日本の物流網。

日本郵便の運送事業許可 取り消す方針 不適切点呼問題で国交省 | NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250605/k10014826481000.html

終わりの見えていない2024年問題からの、この問題は戦々恐々ではないでしょうか。今後の行方によっては、ちょっと影響が懸念される問題。2500台のトラックが影響する範囲や今後の動きはチェックしておきたいですね。

今週の唸った・刺さった・二度見した

残りの4時間を無駄には過ごせない。やるべきことに集中しろ。俺は集中してきたから、今この地位がある。 | 元ボクサー フロイド・メイウェザー・ジュニア氏
https://youtube.com/shorts/dsK3oHf0avA?si=9aN5IWrMDjwFXijC

行こうと思いながら5年ほど行かなかった柔術に最近入門したのですが、指を怪我してまだ行けていません。

今回は「パウンド・フォー・パウンド(PFP:格闘技において、異なる階級の選手を比較・対比する方法)」最強のボクサーとして名高い、メイウェザー氏の格言です。要約にはなりますが「1日は24時間しかない。8時間は寝ている。8時間は働いている。これで16時間経過した。朝昼晩ご飯を食べると、19時間経過する。身支度にも時間がかかる、これで20時間。残りの4時間を無駄には過ごせない。やるべきことに集中しろ。俺は集中してきたから、今この地位がある。」

何をしたいか・何になりたいか、人それぞれ考え方はあると思います。ただ、思ったよりも一日は短く、思ったよりも自分の時間は少ないですね。何をするのか、誰と過ごすのか。これを機に自分の時間を見直すお手伝いができたら幸いです。

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