大嶋 喜子[執筆] 7/14 6:00

Mintoが実施したIPコラボに関するアンケート調査によると、IPコラボのSNSシェア人口が多いのは10代〜30代で、特にSNSシェア意欲が高いのは20代男性だった。調査結果を踏まえて、MintoはSNSにシェアされやすいIPコラボの傾向を考察している。

調査対象は15〜69歳の消費者1364人、調査期間は 2025年1月10〜15日。

SNSシェア意欲が最も高いのは20歳際代男性

IPコラボとは、ゲームやアニメ、マンガなどのキャラクター(IP)と、企業やブランドがコラボレーションし、共同で商品やキャンペーン、コンテンツを企画・製作・販売する取り組みのこと。マーケティング手法の1つとして定着し、さまざまな商材・業界で活用されている。

IPコラボについてSNSで発信したい、共有したいという意欲の高まりがあるかを聞き、「とてもある」「まあまあある」の回答割合を性別・年代ごとに可視化したところ、シェア意欲が最も高かったのは「20代男性」、続いて「30代男性」「10代男性」「50代男性」「30代女性」だった。

SNSシェア意欲が高い回答者の割合(性別・年代別)
SNSシェア意欲が高い回答者の割合(性別・年代別)

SNSシェア人口が多いのは10代〜30代

「SNSシェア意欲が高い割合」と、政府統計の「SNS使用率」をかけ合わせ、「IPコラボのSNSシェア人口」を割り出したところ、「20代」が最も多く、推計されるIPコラボのSNSシェア人口は約427万人となっている。

20代に続いて多かったのは「30代」で同309万人。「10代」は同234万人となっている。

推計されるIPコラボのSNSシェア人口(年代別)
推計されるIPコラボのSNSシェア人口(年代別)

意欲が高まるのは「無料キャンペーン」「コラボイベント」など

回答した各IPコラボのSNSシェア意欲について「とてもある」「まあまあある」の回答割合をIPコラボの形式ごとに可視化したところ、男性で最も高かったのは「SNSで無料で応募できるキャンペーンが実施される」、続いて高かったのは「サービスを利用すると応募できるキャンペーンが実施される」。

女性で最も高かったのは「コラボイベントが開催される」、続いて高かったのは「サービスを利用すると応募できるキャンペーンが実施される」だった。

SNSシェア意欲が高い回答者の割合(IPコラボの形式別)
SNSシェア意欲が高い回答者の割合(IPコラボの形式別)

シェアされやすいIPコラボの方程式

調査結果を踏まえ、Mintoは、SNSにシェアされやすいIPコラボは「男女ごとのシェア意欲の差異を意識」「キャンペーンのターゲットの特性に合わせたIP選定」「話題化 or 熱量の目的に合わせたコラボレーション企画設計」の組み合わせだと考察している。

Mintoが導き出したSNSにシェアされやすいIPコラボの方程式
Mintoが導き出したSNSにシェアされやすいIPコラボの方程式

このほか、Mintoは調査結果から考えられる傾向と、事業者がとるべき施策として、次のように指摘をしている。

  • 一般的には男性のシェアの意欲が高く、広く話題化するキャンペーンと相性がよい。女性をターゲットとする場合はよりシェアを狙う界隈を絞った施策設計が必要特に女性をターゲットとする施策の場合、IPコラボとしての想起力が低くとも消費喚起力が強い『偏愛・投資型』のIPを活用することで、共感性の高い施策設計ができる

  • 特にSNS上での話題を狙う『無料SNSキャンペーン』か、熱量の高さによる共感性を狙う『イベント施策』などがIPコラボ施策としてのシェア意欲が高い傾向

  • 『男性×無料SNSキャンペーン』『女性×イベント施策』の相性が良い傾向。起用するIPによるシェア意欲の差なども踏まえて、施策を設計する必要がある。

調査概要

  • 調査期間:2025年1月10〜15日
  • 調査目的:消費者が好意的に反応し、購買・参加の欲求が高まるIPコラボの分析・理解
  • 調査手法:インターネット調査
  • 調査対象:15〜69歳の消費者1364人
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