採用向けSNS投稿、「やりすぎ」と感じる若手求職者は約半数。演出感の強い投稿は逆効果の傾向

シスコムが10〜30歳代の若手求職者を対象に実施した就職活動時のSNS活用に関するアンケートによると、就職活動中にチェックする企業のSNSは、10~20歳代で1位がInstagram、30歳代ではYouTubeだった。投稿に関して過半数が「やりすぎ」と感じた経験があり、特に歌やダンスは過半数が「面白いと思わない」と回答している。
チェックするSNSはInstagram、YouTube
就職活動において企業のSNSアカウントをチェックするか聞いたところ、「SNSをチェックする」が55%、「SNSをチェックしない」が45%だった。チェックするSNSアカウントは、全体の1位が「Instagram」、2位が「YouTube」、3位が「X(Twitter)」で、年代別による大きな差異はなかった。

半数以上が「やりすぎ」「無理してる」と感じたことがある
企業のSNS投稿で「やりすぎ」「無理してる」と感じたことがあるか聞いたところ、「感じたことはない」が44%だった一方、「たまにある」は37%、「よくある」は19%だった。合計56%がSNSの投稿に関して「やりすぎ」「無理してる」と感じたことがあることがわかった。

「やりすぎ」と感じるのは不自然に高いテンションや演出感
どのような投稿が「やりすぎ」だと感じたかを聞いたところ、最も多かったのは「社員が不自然にテンション高く演出感が強い」で256人、続いて「若者言葉を無理に使っている」が146人、「社員のプライベートを切り売りしてる感じがする」が134人、「オフィスの『オシャレアピール』がしつこい」が132人、「採用目的が見えすぎて“下心”を感じる」が82人だった。

社員のダンス・歌の投稿は「面白いと思わない」が過半数
社員のダンスや歌などのSNSコンテンツは話題になりやすく、取り入れる企業も多い。実際の印象を聞いたところ、「面白いと思わない」が54%(383人)、「面白いが、入社したいとは思わない」が34%(242人)で、88%にネガティブな印象を与えていることがわかった。「面白いから入社したいと思う」と回答したのは12%(83人)だった。

「面白いと思わない」と答えた回答者の意見は、「普段の業務と関係ないから」「ダンスや歌などの業種じゃない限りは、企業PRには結びつかないと思うから」などがあがった。
「面白いが入社したいとは思わない」と答えた回答者からはは、「見るだけなら面白いが自分がその一員になるのは嫌」「現場のリアルな雰囲気が伝わらないから」などがあがった。
「面白いから入社したいと思う」の意見では、「親しみやすいから」「楽しそうで人間関係も良さそうだと思えるから」などがあった。
調査結果を踏まえ、シスコムは「若手求職者は、派手さよりも“リアルな職場像”に安心感を覚え、自分の価値観と照らし合わせている。無理に盛らず、普段の雰囲気が伝わる投稿の方が企業イメージとして良い印象が残るのではないか」と考察している。
調査概要
- 調査時期:2025年5月20~23日
- 調査機関:シスコム
- 調査対象:全国の男女708人(10代:227人、20代:240人、30代:241人)
- 調査方法:インターネット調査