鳥栖 剛[執筆] 10/7 9:30

インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」を運営するeBay Japanは10月6日、全国の女性500人を対象に実施した「Z世代・Y世代女性の購買行動に関する調査」の結果を公表した。

衝動買いではなく、成分や効果を確認して類似商品と比較したり、本当に必要かよく考えてから購入する買い物スタイルは近年、「ロジカルショッピング」や「ロジカル買い」と呼ばれている。調査では、買い物の仕方やトレンドに変化が起きているなか、どのような基準で買い物をしているのかを調べた。 その結果、特にスキンケアや食品・飲料について成分や素材をチェックしてから購入する女性が多いこと、成分や素材まで見るようになったきっかけ、参考にしている情報源などが明らかになった。なお、調査は15~28歳を「Z世代」、29~44歳を「Y世代」と定義し、世代別で回答を比較した。

成分や素材のチェック

気になった商品は即購入せず悩むかどうかを質問したところ、「悩む」が21.8%、「どちらかというと悩む」が41.0%だった。

インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」を運営するeBay Japanは10月6日、全国の女性500人を対象に実施した「Z世代・Y世代女性の購買行動に関する調査」の結果を公表
気になった商品を即購入するのは4割弱

悩む理由は、価格、服では素材、化粧品では成分、食べ物では産地・添加物などさまざま。成分や素材をチェックする割合は7割以上に達した。チェックする理由は「納得して購入できる」「安心なものを選びたい」と続いた。

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7割が成分や素材をチェック

特にどのようなカテゴリの商品をチェックしているかを質問、世代別で比較したところ、1位は両世代で「スキンケア」(Z世代:40.0%/Y世代:45.2%)、2位は「食品・飲料」(Z世代:36.0%/Y世代:44.8%)だった。Y世代は「衣類・ファッション小物(40.8%)」「日用品(31.2%)」でもチェックする割合が多かった。

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成分素材をチェックするカテゴリはスキンケアがトップに

成分や素材をチェックする理由は「納得して購入できるから」(41.7%)がトップだった。

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チェックする理由は「納得して購入できる」がトップ

成分や素材をチェックしない人にもその理由を聞いたところ、1位は「見ても良し悪しを判断できないから」(34.3%)だった。「SNSやネット情報、口コミで十分判断できるから」という回答も22.1%に上り、他者目線での情報も活用して買い物している傾向も見られた。

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チェックしない理由のトップは「見ても良し悪しを判断できない」

成分や素材をチェックするようになったきっかけ

成分や素材をチェックするようになったきっかけも聞き、世代別で比較した。Z世代では「使っているものが合わないと感じたから」が29.1%で1位。「家族の影響で」(21.4%)、「SNS上の一般人の影響で」(17.6%)、「タレントやインフルエンサーの影響で」(12.6%)、「タレントの中でも『推し』の影響で」(9.9%)と続いた。

Y世代も1位はZ世代と同じ「使っているものが合わないと感じたから」(38.2%)だったが、2位は「使っているものの効果に納得いかなかったから」(25.3%)となり、Y世代の方が、自身の経験から行動を変える傾向にあるようだった。

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成分や素材をチェックする理由は「使っているものが合わないと感じた」がトップ

成分や素材チェックの情報源

どんな情報源を参考に判断しているのかも調査した。Z世代では「一般人のSNS投稿」(41.2%)、「インフルエンサーのSNS投稿」(36.8%)が上位にありSNS投稿を重視している。「商品のレビュー・口コミ」はZ世代で40.1%、Y世代では49.4%。Z世代・Y世代共に比較的多くの人がレビューなどを活用している。Y世代では「過去の自身の経験から」(33.1%)と回答した割合も3割以上いた。

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SNSが情報源のトップに

質と価格の安さどちらを取るか

見た目や味には差がないとき、「価格がやや高いが質が良いもの」か「少しでも価格が安いもの」どちらを選ぶか聞いてみたところ、およそ半々という結果となった。カテゴリでは、「コスメ・スキンケア」は質の良さ、「ファッションアイテム」は価格の安さを取る回答者がやや多かった。

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成分や素材、質を調べることにどれくらい時間をかけているかを商品カテゴリ別で聞いたところ、それぞれ約半数が数十分~数時間程度だった。時間をかけている人が比較的多いのは「サプリメント」、少ないのは「食べ物」だった。

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成分や素材を調べる時間は「食品」が一番長いという結果に

店舗で気になる商品を見つけた時、成分をネットで「必ず調べる」という割合は13.2%。「調べることが多い」(40.2%)も含めると半数以上だった。。

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店頭で見つけた商品の成分をネット調べるのは5割強

さらに、コスメ・スキンケア商品を購入する際に「質の良さと価格の安さどちらを重視するか」の調査結果との相関を見たところ、商品の成分を調べる時間を取っている人ほど、最終的に質が良いものを選んでいるという傾向が見られた。

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成分を調べる時間を取る人ほど、最終的に質が良いものを選んでいる

コスメ・スキンケア・ヘアケア一式当たりの予算

世代別で、普段使いしているコスメ・スキンケア・ヘアケア一式当たりの予算も聞いた。コスメ一式の平均予算はZ世代が6541円、Y世代が5972円、スキンケア一式の平均予算はZ世代が5330円、Y世代が6230円。Z世代はコスメ、Y世代はスキンケアによりお金をかけている。ヘアケア一式の平均予算はZ世代が3386円、Y世代が3056円だった。

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Z世代とY世代では化粧品類の予算に差がみられた

「ロジカルショッピング」の認知度

「ロジカルショッピング」という言葉の認知度も調べた。「ロジカルショッピング」「ロジカル買い」という言葉の意味を知っている割合は5.8%にとどまった。「聞いたことはある」(15.4%)を含めても約2割。「ロジカルショッピング」といった流行を意識せず、自分に必要なものを都度検討して買い物をしていることがわかった。

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ロジカルショッピングの認知度は約2割に

最後に、これからの秋冬の季節に向けて、ベースメイク・ポイントメイクやスキンケア、ヘア・ボディケアにおいて重視する成分は夏と変えるか聞いた。その結果、半数近くが変える予定であることが判明。具体的には「乾燥しやすかったり、季節の変わり目で肌が荒れやすかったりするので、保湿力のある製品を使うことを徹底」「ヘアケアは重めのオイルに変える。保湿効果の高いスキンケアに変える」「夏は美白、冬はエイジングケア」「冬はシートマスクを使用する頻度を増やしている」といった声があがった。

インターネット総合ショッピングモール「Qoo10」を運営するeBay Japanは10月6日、全国の女性500人を対象に実施した「Z世代・Y世代女性の購買行動に関する調査」の結果を公表
秋と冬で重視する化粧品類の成分を変えるのは4割だった

eBay Japanは「ネットショッピングでは、販売ページ上で商品の情報を詳細に確認できるほか、複数の商品を比較しやすく、また成分や素材について気になる点はその場で調べることができます。『ロジカルショッピング』における利便性という観点からも、ネットショッピングの需要は高まっていくのではないか」と調査を総括している。

調査概要

  • 調査名:「Z世代・Y世代女性の購買行動に関する調査」
  • 調査期間:2025年7月29~31日
  • 調査対象:15~28歳の女性250人、29~44歳の女性250人
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査会社:ネオマーケティング
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