EC市場は「右肩上がり」! 最新の調査結果を確認して変化を読み解こう【ネッ担まとめ】

毎年8月末前後に経済産業省が発表する「電子商取引に関する市場調査の結果」。2025年も「令和6年度版」報告書が発表されました。全体的な市場拡大のなかで、どの領域が伸びてどこに機会があるのか。今回の「ネッ担まとめ」では、最新レポートから「ECの今」を読み解きます。
2025年も調査結果が出ました!
令和6年度電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました | 経済産業省
https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005.html
2024年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、26.1兆円(前年24.8兆円、前々年22.7兆円、前年比5.1%増)に拡大しています。また、2024年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は514.4兆円(前年465.2兆円、前々年420.2兆円、前年比10.6%増)に増加しました。
また、EC化率※1は、BtoC-ECで9.8%(前年比0.4ポイント増)、BtoB-ECで43.1%(前年比3.1ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展しています。
サービス系分野のBtoC-EC市場規模の内訳をみると、「旅行サービス」(3兆5,249億円)が大きな割合を占めています。2024年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により大幅に落ち込んでいた旅行サービス、飲食サービス、金融サービスが昨年・一昨年に引き続き大きく回復しました。
BtoC-ECの3つのカテゴリ
- 物販系分野
- サービス系分野
- デジタル系分野
のうち、この1年で最も伸びたのが、このサービス系分野。
コロナ禍で止まっていた人の移動や消費行動が戻り、さらに、それに連動してデジタルでの「予約・決済・接触・注文」の仕組みが進化しているわけですね。つまり、これは単なる「ECの拡大」ではなく、「人間の行動様式の変化」が市場に現れていると言えるのかもしれません。
ちなみに、サービス系分野の伸びはCtoC-ECの伸びよりも高いです。まだまだ時代は、「体験」なのか!?
要チェック記事
ミスミグループのECサイト、問い合わせ対応に生成AI活用のチャットボットを導入。回答時間97%削減 | ネットショップ担当者フォーラム
https://netshop.impress.co.jp/node/14681
驚異の97%。でも実際、問合せ対応って「聞かれることは決まっている」の典型でもあるんですよね。
売上高「過去最高」 なぜ「Bリーグ」の人気は“うなぎのぼり”なのか? | ITmedia ビジネスオンライン
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2508/15/news028.html
会員登録が必要ですが、良記事なのでぜひ。Bリーグの入場者数の伸び率は40%強!
山洋電気のBtoBマーケ改革で、新規案件創出金額が5倍に! その秘訣とは? | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2025/08/22/49761
実際に実施している具体的なマーケティング施策が載っていてわかりやすいです。あとはやり方、ですね。
老舗寝具メーカーの昭和西川、質の高いレビュー活用し成長 EC年商100億円へ | 日本ネット経済新聞
https://netkeizai.com/articles/detail/15606
導入して一番良かった「Shopify App」は間違いなく「ReviCo」、そこまで言い切れるのはすごい!
「信頼できる情報源はない」と感じる若者。これからのメディアはどうあるべきか? | 電通報
https://dentsu-ho.com/articles/9382
こんな私でさえもテレビを見ている時間より、SNSを見ている時間の方が長いですからね。ただ「世論扱い」は偏りすぎ。
やらない勇気、やり切る覚悟──マーケターが“なんでも屋”にならないために必要な“リーン”という考え方 | Web担当者Forum
https://webtan.impress.co.jp/e/2025/08/19/49847
「どこまで絞るか」に迷っている人は多いはず。マーケも結局は「選択と集中」の連続なんですよね。
今週の名言
「ボトルネックは自分!って認識できたのが、一番大きかった」創業14年の原社長が語る、迷いの霧が晴れるまでの経緯 | EC研修ステップアップコース受講者インタビュー | コマースデザイン
https://www.commerce-design.net/blog-staff/250820-ecommerce-training-interview/
技術的なことよりも、「問題は自分にある」ということに気づけたこと、これを何とかしなくちゃいけないと思えたことが、大きかったと思います。意識が変わらないと技術も身に付かないし、結局自分本位になってしまって、人にうまくやってもらったり協力してもらったりすることができないんです。
やりたいことが明確になっていても、なぜか前に進めない。その「見えない壁」の正体は、「自分が変わることへの無意識の拒否」なのかもしれませんよね。
組織やスキルの問題だと思っていたものが、実は「自分の態度」にあったと気づけたとき、環境が変わり始める。
人って「自分で気づく」と、すごいスピードで変化できるんですよね。「気づく」ことが大事。そして、「気づいてもらう」ことが大事。
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まず、これが全体的なEC市場の状態。毎年少しずつ鈍化しているとはいえ、市場規模やEC化率を見ると、まだ「順調に伸びている」という印象です。
BtoB-ECは前年比3.1ポイント増、そしてEC化率が43.1%と驚異的な数字になっていますが、ここは細かい定義も確認した方がいいかも。
案内のサイト下部に、詳細の報告書PDFがあるのでそちらもご覧ください。
https://www.meti.go.jp/press/2025/08/20250826005/20250826005-a.pdf