マーケ担当者1000人に聞いた広告運用。運用型の悩みは「CTRの低さ」「ROASが悪い」「ノウハウを持った人材が不足」

マーケティング支援を手がけるMacbee Planetは8月7日、運用型広告および成果報酬型広告に関する実態調査の結果を公表した。
それによると運用型広告の満足度は大企業が40.5%、中小企業は47.1%にとどまり、いずれも4割以上が不満を抱えている。運用型広告における悩みは「CTRの低さ」「ROASが悪い」、社内体制は大企業・中小企業ともに「ノウハウを持った人材が不足」に悩みを抱えていることがわかった。
運用型広告に対する満足度・悩み
運用型広告の成果に対する満足度は、「満足していない」と答えた割合(「全く満足していない」「あまり満足していない」の合計)は大企業で46.5%、中小企業で43.0%。いずれも4割以上がその効果に満足していないことが明らかになった。
効果に対する悩みは、大企業で「広告のクリック率(CTR)が低い」(29.0%)「広告費用対効果(ROAS)が悪い」(27.9%)「ターゲティングの精度が低い」(26.7%)が上位に。中小企業も「広告のクリック率(CTR)が低い」(31.2%)が最多で、そのほか「効果測定の不十分さ」(27.1%)などがあがった。
運用型広告での「無駄な広告費」を削減するための改善策は、大企業で「ターゲティングの精度を見直す」(32.8%)「コンバージョンに直結しない媒体・キャンペーンの停止」(31.0%)「クリエイティブの効果検証を強化」(26.4%)があがった。中小企業もほぼ同様の結果となった。
運用型広告における「社内の体制・組織」の課題感は、大企業・中小企業ともに「ノウハウを持った人材が不足」「クリエイティブの制作リソースが不足」が顕著。自社だけで運用することの体制面での課題が浮き彫りになっている。
成果報酬型広告の導入率・満足度
成果報酬型広告を導入している企業は、大企業で36.6%、中小企業で33.2%。いずれも約3割だった。
なお、過去に導入したことがある企業も含め、成果報酬型広告を実施する上での成果地点として最も多くあげられたのは大企業・中小企業ともに「クリック」(大企業は59.8%、中小企業は58.1%)で約6割。一方、最終的なゴールである「契約・購入」は 、大企業で24.0%、中小企業で18.6%と他の指標と比べて低い。

成果報酬型広告の未導入理由は、大企業と中小企業のどちらも「効果が出るか不安」が最上位にあがった。また、大企業では「信頼できるパートナーが見つからない」(31.0%)といったパートナー選定の不安が導入の障壁になっている。
成果報酬型広告を導入したことがある企業にその満足度を質問したところ、「満足している」と答えた割合(「非常に満足している」、「ある程度満足している」の合計)は大企業で60.5%、中小企業で71.2%となり、成果報酬型広告への高い満足感が明らかになった。
成果報酬型広告に満足している理由は、「成果が出た分だけ費用が発生するので安心」(大企業は65.4%、中小企業は63.0%)が最も多く、次いで「無駄な広告費がかからない」(大企業は38.5%、中小企業は33.6%)、「リスクがない」(大企業は37.4%、中小企業は38.4%)と、「無駄を削減できる仕組み」に満足感を覚える企業が多い。
成果報酬型広告の導入後の課題は、大企業で「想定より成果が上がらなかった」(52.7%)が最多。中小企業では「想定より単価が高い」(44.6%)が上位となり、成果の定義や単価に関する悩みが存在している。
調査概要
- 調査名:運用型広告・成果報酬型広告に対する実態調査
- 調査方法:IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」の企画によるインターネット調査
- 調査期間:2025年6月17日〜6月19日
- 有効回答数:企業でマーケティング業務に従事する担当者1063人(大企業524人、中小企業539人)