鳥栖 剛[執筆] 7:30

データ分析やEC関連ソフトウエアの開発・販売などを手がけるシナブルが実施した「ECサイトのコミュニケーション」に関する調査によると、ECからの通知で商品購入したきっかけの1位は、30歳代以上がメール、20歳代はLINEだった。好ましい通知タイミングは平日夜が最も多かった。​​

ECサイトの通知で利用しやすい方法

「ECサイトから通知が届いたらすぐに確認する・利用しやすいと思う方法」について聞いた結果は次の通り。

  • 20歳代:「LINE」(55.9%)「メール」(46.0%)「アプリ」(45.1%)
  • 30歳代:「メール」(55.9%)「LINE」(48.5%)「アプリ」(28.7%)
  • 40歳代:「メール」(68.8%)「LINE」(43.9%)「アプリ」(37.1%)
  • 50歳代:「メール」(77.0%)「LINE」(37.3%)「アプリ」(29.4%)
  • 60歳代:「メール」(82.4%)「LINE」(35.3%)「アプリ」(23.5%)

通知チャネルとして最も利用されているのは、20歳代は「LINE」が最多、30〜60歳代では「メール」がトップ。50歳代以降になると「メール」の割合が7割を超えており、従来型の通知チャネルが根強く支持されている。

利用しやすい通知方法は20歳代は「LINE」、30歳代以上はメールがトップ

通知が届くのが好ましいタイミング

「ECサイトからの通知が届くのが好ましいタイミング」は、約半数が「特にない」と回答。「月~金曜日の夜」は約2割で、平日の帰宅後の自由時間、スマートフォンを操作する頻度が高い時間帯が通知に適しているようだ。

「特にない」と答した回答者以外に「そのタイミングを好ましいと思う理由」について聞いたところ、「ゆっくり確認する余裕があるから」(42.3%)が最多で、「帰宅した後に確認できるから」(31.0%)、「家にいることが多いから」(25.3%)」と続いた。

好ましい通知タイミングは平日夜

ECサイトからの通知で興味を持つ内容

「ECサイトからの通知で、興味を持つのはどのような内容か」については、「セールのお知らせ」(60.0%)が最多で、「ポイントの有効期限のお知らせ」(53.4%)、「自分だけが対象のタイムセールのお知らせ」(39.8%)だった。、多くが「セール情報」の通知に興味を持っている。

通知内容で興味を持つトップはセールのお知らせ

「通知を見てつい購入してしまうのはどのような場合か」について聞いたところ、「クーポンが利用できる」(62.1%)、「セールをしている」(48.7%)、「ポイントの使用期限が迫っている」(42.4%)が上位に。価格的なメリットと期限の提示が、購買の直接的なきっかけになっている。

ECサイトからの通知で購入きっかけになるもの

「ECサイトからの通知方法で、購入するきっかけになることが多いもの」は、年代別で次のような回答結果となった。

  • 20歳代:「LINE」(38.1%)「メール」(36.6%)「アプリ」(35.6%)
  • 30歳代:「メール」(48.5%)「アプリ」(33.2%)「LINE」(29.2%)
  • 40歳代:「メール」(60.5%)「LINE」(31.2%)「アプリ」(25.4%)
  • 50歳代:「メール」(70.6%)「アプリ」(24.0%)「LINE」(21.6%)
  • 60歳代:「メール」(76.5%)「LINE」(23.0%)「アプリ」(22.6%)

すぐに確認する・利用しやすい通知方法と同様に、「メール」は中高年層を中心に高く評価され、20歳代では「LINE」の割合が高い。

利用しやすい通知方法と同様に購入きっかけは20歳代はLINE、30歳代以上はメールがトップに

「ユーザーが求める内容やタイミング、頻度を考慮した通知が鍵」

調査によると、通知の表現やトーンは「シンプル」「丁寧」「信頼感」が求められており、過剰な演出やフレンドリーすぎる文体よりも、情報をスムーズに受け取れる構造が好まれているという。

またECサイトからの通知がきっかけで、「商品を調べる」「比較検討をする」という行動をした経験があると回答した割合は約7割。通知は中長期的な購買行動の土台を作る機能も果たしている。

シナブルは「ユーザーが望むECサイトのコミュニケーションは『お得情報を教えてくれる』、『興味のない情報は送ってこない』、『過剰な宣伝や営業がない』といった声が多く、通知の質と頻度に対する敏感さが明らかになった」と指摘。

1日に複数回届いても気にならない通知内容は、「クーポン」「セール」「ポイントの有効期限」が上位になっており、「ユーザーが求める内容やタイミング、頻度を考慮した通知をすることが、より高い満足度とリピート利用につながる鍵」(シナブル)と調査を総括している。

調査概要

  • 調査期間:2025年5月29日(木)~2025年5月31日(土)
  • 調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
  • 調査人数:1017人
  • 調査対象:調査回答時に①20歳代/②30歳代/③40歳代/④50歳代/⑤60歳代でECサイトを月1回以上利用していると回答したモニター
  • 調査元:シナブル
  • モニター提供元:PRIZMAリサーチ
この記事が役に立ったらシェア!
これは広告です

ネットショップ担当者フォーラムを応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]

[ゴールドスポンサー]
[スポンサー]